研究事例 [ その他 ]

漢方薬から脂溶性の有効成分を取り出す



最近では、漢方生薬など植物中に含まれる脂溶性生理活性物質の優れた抗菌性や抗酸化性が注目されはじめています。
しかし、これまではそれらを取り出す良い技術はありませんでした。
生薬からアルコールなどで抽出された脂溶性有効成分を含む有機溶剤溶液に、比較的低温低圧の超臨界二酸化炭素を流すことにより有機溶媒が二酸化炭素に置き換わり、有機溶媒に対して溶解性の低い脂溶性有効成分が析出します。
さらに残液に比較的高温高圧の超臨界二酸化炭素を流すことにより、中程度に溶解する有効成分が分離されます。
このように二段階の超臨界処理を行うことにより、効率良く脂溶性生理活性物質を分けて取り出すことができます。

ポリマーブレンドを作る



金属の合金のように、2種類以上のポリマーを混合してポリマーブレンドとすることで、ポリマー単体よりも良い性質の材料を作ることができます。
ポリエチレン・ポリスチレン・アクリル・ナイロン・ポリカーボネート・ポリエステルなどのポリマーやこれらのコポリマーなどを組合わせ、二酸化炭素・クロロジフルオロメタン・n-ブタンなどの超臨界流体に均一に溶解した後、微少なノズルから噴射して急速に膨張させると、これらのポリマーを均一にブレンドすることができます。

医療用機器などの消毒に超臨界二酸化炭素が威力を発揮



血液や体液の付着したカテーテル・ダイヤライザー・人口肺などの医療機器を再生するには付着物を除くとともに細菌も除去する必要があります。
これらには熱や放射線に弱いプラスチックが多く使われるため、高温やべータ線による殺菌が困難で、再生使用ができません。
30〜60℃、約20MPaの超臨界二酸化炭素中に医療機器を4時間入れておくと、大腸菌・リステリア・サルモネラ菌・セレウス菌などが完全に殺菌されます。
超臨界での殺菌のメカニズムは、二酸化炭素が細菌の細胞の中に浸透し、細胞内の水と反応して炭酸となり酸性化するためといわれています。